■はじめに
人間の身体的特徴を用いて個人を識別するバイオメトリクスセキュリィティ技術に関心が高まっている。
すでに「指紋」、「虹彩・網膜」、「顔形」等による本人認証システムが実用化され、入退室管理、パソコンの
パスワ−ド、ATMの本人認証等に実用化されている。この中で、近年実用化された新しいバイオメトリクス
セキュリィティ技術が「静脈パタ−ン認証技術」である。
この技術は、韓国の明知大学電機情報制御工学部映像処理研究室の崔教授が指揮する研究チ−ムによって、 95年8月から産学共同研究の一環としてての甲の静脈.パタ−ン認証に関するアルゴリズムの研究開発が実施され、
世界で初めて人間の手の甲の静脈パタ−ン認証技術が発明されたものである。
■静脈パタ−ン認証技術の概要
●静脈パタ−ン認証技術のシステム構成
手の甲の静脈パタ−ンによる個人認証システムの概要について説明すると、
以下の三つのブロックから構成されている(第1図)。
(1)静脈パタ−ン画像をメモリする画像獲得用ブロック(Frame Graffer)、
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(2)入力された静脈パタ−ンの抽出アルゴリズムで分析してデ−タを管理する
信号処理ブロック(Main DSP Block)、
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(3)使用者とのインタ−フェイスとシステムを制御するサブCPUブロック
(Suv CPU Block)、 |
(1)の静脈パタ−ン画像獲得用ブロックはCCDカメラの入力部、ビデオデコ−ダ部 、メモリ部、制御部から 成り立っており、CCDカメラからアナログ信号の入力を受けてデジタル信号に変換し必要な時間に一つの画面をメモリする役割を担っている。
(2)の信号処理ブロックは32ビットの浮動小数点(Floating point)DSPチップ、メインメモリ、DBメモリで
構成され、静脈パタ−ン画像獲得用ブロックのDB画像を静脈パタ−ン抽出アルゴリズムで分析し、認識の可否を判別
する。
(3)のSUBCPUブロックは8ビットのマイクロプロセッサ−、キ−ボ−ド、LCD表示、LED表示、LED、
ブザ−で構成され、使用者とスシテムの間のインタフェイスを管轄し、映像獲得用ブロックとDSPチップとの通信、
ドアのオン/オフ動作を制御する。
システム使用者のDB画像メモリするために非揮発性(Non Volatile Memory)のフラッシュメモリを用いており、
停電時に電源供給が中断されてもデ−タが消えることがない。標準として約2000名のDB画像をメモリすることが
でき、4000名の追加もできるように設計されている。
また、いくつかの静脈パタ−ンの認証システムをつないで使用するネットワ−ク・システムできるように伝送距離が
1.5KmのRS−422/RS−485の通信ポ−トと近距離のRS−232通信ポ−トも搭載している。
■静脈パタ−ン認証システムの特長
手の甲の静脈パタ−ンによる本人認証システムは、静脈分布パタ−ンが個人特有のパタ−ンを有するこ
とに着目した世界に類を見ないバイオメトリクス個人認証システムである。
バイオメトリクス個人認証技術の従来技術としては、指紋認証技術や虹彩認証技術があるが、静脈パタ−ン認証
技術は指紋方式に比較して、読取りセンサ−が非接触式である為汚れに強く、指紋認証技術の欠点とされているセンサ−
の汚れ等による認識率の低下が殆どない。
さらにFAR(False Acceptance Rate:他人誤認率)と言う他人を本人と誤って受け入れる確率が0.0001%と
指紋認証技術が一般的に0.001%であるのに比較して1オ−ダ−確率が高く、虹彩(アイリス)認証技術と同一の
レベルである。このFAR値は、他人を本人と誤って受け入れる事故に連がる為セキュリィティシステムは重要視される
値となっている。
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