JAISA 社団法人日本自動認識システム協会
Japanese English
→ご入会ご希望 →会員専用ページ
| HOME | 関連リンク | 更新履歴 | お問い合わせ |
→自動認識とは
→イベント情報
→セミナー紹介
→組織概要
→活動内容
→海外情報
→会員一覧
→書籍販売
→自動認識技術者資格
ICカードの基礎知識
ICカードとは?
キャッシュカードやクレジットカード等の磁気カードと同型で、IC(集積回路)を内蔵しているカードです。

ICカードの特長
磁気カードと比較すると、セキュリティ性の向上、記憶容量の増大、マルチアプリケーションへの対応などの特徴が挙げられます。
種類 磁気カード ICカード
外観
情報記憶部 磁気ストライプ 内蔵された半導体メモリ
情報記憶量
カード内での
情報処理
不可能 CPU内蔵カードは可
セキュリティ性 比較的弱い 強い(暗号処理、耐タンパ性あり)
情報の
読み書き方法
磁気ストライプを端末の磁気ヘッドに
接触、スライドさせる
接触:カード接点を端末のヘッドに接触
非接触:リーダ・ライターに近づけるのみ
更に詳しい情報 磁気カードの特長 ICカードの特長
ICカードの情報

ICカードの種類

 ICカードには、半導体チップの中にメモリ(記憶用IC)だけを内蔵したものと、CPU(中央演算処理装置)とメモリの双方を内蔵したものの2種類があります。さらに、リーダライタ(カードのデータを読み取る装置)との通信や半導体チップを動かす電力を供給する手段によって、「接触型」と「非接触型」に分類されます。
 また、非接触ICカードに外部端子が追加されたコンビ型とCPUを2つ持つハイブリッド型があります。


接触型と非接触形ICカードの比較

「接触型」は接点 (端子) 、「非接触型」はアンテナコイルを内蔵しています。「接触型」は表面に接点が露出しており、直接リーダライタと接触させなければなりませんが、「非接触型」は内蔵アンテナから発生させる電波で通信するため、接触による表面の摩耗や損傷を受けにくい構造になっています。


・接触型

  半導体チップ、接点端子、カード基材で構成される。


・非接触型

  半導体チップ、アンテナコイルカード基材で構成される。


・各部位の機能と役割

主な構成 主な役割
CPU 中央演算処理装置。
全ての処理を制御御するICチップの心臓部
コプロ
(暗号コプロセッサ)
RSAの演算を高速に実行するための専用 プロセッサ
RAM 一時的なデータを読み書きするための高速 メモリ
ROM プログラムを格納するために使用する読み出し専用のメモリ。ICチップ製造時に直接回路を焼き付ける
EEPROM 主にデータを格納するために使用する書き込み可能なメモリ
インターフェース ICカードと外部との通信制御を実施 (接触型:シリアルI/O、非接触型:非接触アナログ通信回路)
接点端子 接触型において、リーダライタとのデータ交換と、半導体チップへの電力供給
アンテナコイル 非接触型において、リーダライタとのデータ交換と、半導体チップへの電力供給
カード基盤 PVC (ポリ塩化ビニル) 、ABS (アクリロニトル・ブタジエン・スチレン樹脂) 、PET (ポリエチレン・テレフタレート) などの素材を利用


・接触・非接触ICカードの比較

項目
接触型
非接触型
通信距離 接触 (0mm)
接触〜1m以上
(カードの種類による)
読み書きの
し易さ
比較的難しい
(端子を機器のヘッドに確実にセットする必要有り)
簡単
(カードに装置を近づけるだけで情報交換が可能)
デザインの
自由度
接点があるため制約あり 制約無し
耐久性
比較的弱い
(接点の摩擦・湿気による劣化、汚れで動作不良の可能性有り)
強い
(物理的接点がないため)


・接触・非接触ICカードの耐久性

項目
磁気カード

ICカード

接触式
非接触式
磁気
×
衝撃
曲げ
磨耗
汚れ・湿気
×
静電気
×

非接触型ICカードの耐久性

非接触ICカードは電波の飛ぶ距離 (データ伝送距離) の長さによって、「密着型」「近接型」「近傍型」「遠隔型」に分類されます。「密着型」は接触型のようにリーダライタとICカードの接点を完全に接触させる必要はありませんが、リーダライタに軽く触れる感じで使用します。
逆に「遠隔型」は1Mぐらい離れても大丈夫ですが、その分電波の強度も強くする必要があるため、使用環境やデータ質量などの条件を考慮した上で、ICカードの選定が必要となります。



「近接型」非接触型ICカード

最近の非接触型ICカードの主流となっているのが「近接型」であり、通信方式によって国際規格に制定されている「Type A」「Type B」と国際規格作業において追補にすべく検討中の「Type C」(仮称)の3つに分類されます。

(c)2004 JAISA 一般社団法人日本自動認識システム協会 All Rights Reserved.